wHite_caKe

だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

まわる回るメリーゴーランド

「BABY IN CAR だと?フ・ザ・ケ・ン・ナ」という記事を読んで、思い出したんですが、友人のエイライくん(仮名)は、一見すると話題のステッカーにそっくりなんだけどよく見るとそこに描かれているシルエットは赤ちゃんではなくて折り重なる二人の男女だった!という絵柄の、「赤ちゃんを作っています」ステッカーを愛車に貼っていました。


後輩のナガワくん(仮名)が貼っていたステッカーは、『サタデー・ナイト・フィーバー』に出てくるジョン・トラボルタの例のポーズのシルエットが描かれた、「オレはノっています」ステッカーを貼っていました。
1978年、ナガワくんが生まれる前に公開された映画がいまだにこんなパロディネタにされてるなんて、ジョン・トラボルタは素晴らしい、と私は感心していたのですが、その一方で私たちはあまりにもハリウッド映画に影響されすぎているのじゃないか、という気もしたのでした。
だってエイライくんは、例のステッカーのせいで周囲から
「カーセックス原理主義者め! そんなことではホラー映画の中で真っ先に殺されるんだぞ!」
と言われていた訳ですけれども、それすらもハリウッド資本がうちらの脳に影響を及ぼしたゆえに出てくる発想であることに気づいてしまったのです。ハリウッド脳の恐怖!
「生まれて初めて煙草を吸ったとき、『ああ……これで私はホラー映画の一時間十五分経過時点で殺される人間になっちゃったのかもしれないな』と思ったよ」
とつぶやいた知人がいるのですけれども、その気持ちはよくワカルとゆーか、私が「品行方正に生きたい。生きなければ」と考える気持ちの何割かはあきらかに、そうでなければ生き延びることのできないホラー映画世界の非情な掟由来のもののような気がするってーか。


とかなんとか考えていたある日、トラックの後ろに「最大積載量:女房子どもが食えるだけ!」と力強く言い切るステッカーを見つけた私は、トラック運転手さんの男気に胸を打たれると共に、ハリウッド脳の恐怖に染まらないパロディステッカーの存在を知って、おおいに勇気付けられたのでした。
今現在、私は自家用車を手放して電車生活を送っているわけですが、いつか自家用車を所有することがありましたらなんか貼りたい気がします。ステッカーはもういいというか、「○○が乗っています」系を避け、ハリウッド脳に染まらない、大和魂のあふれるやつ?てなわけで、「そうだ、貞子の写真をプリントした座席カバーで助手席を覆って、常にドライブのお供は貞子ってどうだろう?」とか思いついちゃったんですけど、そもそも私はいったい何の話をしてるんでしょうか。