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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

私が男性だった頃〜その4〜

注意事項

※以下の記事は私の人生でかつて実際に起こったことが元ネタになっているんですけど、「現実世界というのは物語世界みたいに綺麗なオチがつくとは限らないし、それよりも大事なことは話が面白くなることだ、私は事実よりも娯楽性を重んじる!」というシロイの歪んだ信念によって、事実をある程度改変してあります。そのへんを踏まえた上でお楽しみください。


ちなみにその1はコチラ、その2はコチラ、その3はコチラでございます。

私が男性だった頃〜その4〜

なぜ男同士で(ほんとは違うけど)、2ショットチャット?
メリットないじゃん……これって「誰にも見られないところで秘密の話がしたい」ってことだよなあ。
どうしよう。「ぼくはゲイで、君が好きです」とか言われたら。
まあそのときは「実は女です。ごめんね」って言えばいいか。
などと思いながら指定されたURLに飛び、チャットルームに入室。

R>いきなり2人チャットに呼ばれてびっくりしたよな。悪いね。
シロイ>まあね。なんか話があるのかな?
R>うん……つーかさあ。おれが昔、「ここのチャットで知り合った子に押し切られてたいへんなことに」とか言ったの、覚えてる?
シロイ>覚えてる。いまだに続いてんの、アレ?
R>続いてた。ついこの間まで。
シロイ>過去形?
R>そっ。考えてみれば、その子の名前、シロイに教えてなかったね。実はKなんだよ
シロイ>あ、それでかー。この間深夜にKが落ち込んでたよ、そういえば。悩み事の相手はRだったワケね
R>そういうこと。そのときシロイ、Kを慰めてたよな。
シロイ>うん。あれ、もしかしてあのときROMってたか?

ぼんやりとした記憶を探る私。
確か……

シロイ>どうしてKが自分のことをそんな風に悪く思っちゃうのか判らないな。
シロイ>Kと話していると楽しい。頭が良くて、思いやりのある子だなって判る。Kは可愛い子だよ。そのことはこうやって話しているだけでじゅうぶん伝わってくるよ。

とか言ったような。

R>ROMしてました。シロイって喋り上手いよね? あれは……まずいよ
シロイ>え。そういうもんか?
R>当たり前だろ。現にKだって「シロイは優しいね」とか「あたしは惚れっぽいからまずいなあ」とか言ってたじゃないか。
シロイ>あれは……だってああいうのって、社交辞令みたいなもんじゃないの? 顔も知らない奴に惚れるも何もないよね?
R>おれの事例を聞いていたのに? 全く。おれは「あ、これ俺のときと同じパターンだ」と思ったよ。
R>おれはおかげで楽になったよ。Kからのメールも電話も止まった。一回だけ、「Rはシロイさんのメアド知ってる?」って質問が来たけど
R>気をつけろよ。その気がないなら、メアドも電話番号も、絶対教えちゃ駄目だ
R>それだけ言っておこうと思って。あと、Aの相談に乗ったこともあるだろう。あの子も気をつけろ。お前のメアド知りたがってたぞ
R>あれ? シロイ? 落ちた? まだいる?
シロイ>いる。ちょっと今、考え事してた

やばい。
やばいやばいやばいやばいやばい。

シロイ>教えてくれてありがとう。つーか……どうしよう。
R>わからん。でもKはそれなりに可愛いし、いい子だとは思うよ。つきあうのもありなんじゃない?
シロイ>無理。それはありえない
R>ひでえ。即答かよ。シロイって実は理想が高いの?

Rよ。
君が思う以上にそれはあり得ないことなんだ。
理想とかそういう問題じゃないんだ。

シロイ>……オフ会
R>ああ、おれが幹事のやつ?
シロイ>そう。あのオフ会、行く。行かないって言ったけど、でも行く」
R>え。大丈夫なのか? 用事があって来れないんじゃなかったのか? 
シロイ>用事は意地でも片付ける。
R>無理すんなよ。まあ、幹事としては歓迎するけどな。
シロイ>ごめんR。先に言っておく。たぶん、会ったらがっかりするよ。実は隠していたことがあるから
R>え、そうなの?
シロイ>うん。最初はそういうつもりなかったんだけど、結果的に。でもこれ以上嘘を続けても仕方ないし。

ていうか、そのことによってトラブルが発生しかかっているようだし。

シロイ>嘘ついてよく思われるくらいなら、事実を知られて失望されるほうがいい。

というわけで私は「はじめてのオフ会」参加を決めてしまったのです。
半ばヤケになりつつ。

(というわけで完結編へ