高校時代、私は日記をつけていました。
日記というのは、書いているときはそれほど面白くはないのですが、読み返してみるとそこには異常な面白さがあります。
何気ないありふれた行為の記述ひとつひとつが、妙に人を惹きつけるのですね。
ところでその日記の中に記されていた、ある日の出来事。
今日、YさんとKさんと好みの男性のタイプについて話し合った。
Kさんは、『わたしはおしゃれな熱血中年が好きなの』と言っていた。
異様なまでの辰巳琢郎人気の高さにもびっくりですが、武田鉄矢ってアナタ。どういう女子高生だよ。おしゃれな熱血中年の代表、武田鉄矢。
小規模なアンケート調査というのがいかに当てにならないものなのかが、よく判ります。
私の死後数百年経ってから宇宙人か未来人にこの日記を発掘されるようなことがあったら、
「19XX年当時、女子高校生の間で最も人気があった男性は辰巳琢郎、第二位は武田鉄矢だった」
という結論がくだされてしまうのかもしれないのです。恐ろしい。