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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

愛と感情のマリン・アーティスト

趣味の悪さというもの - good2ndの日記
を読んで、数ヶ月前の出来事を思い出しました。


ミクシの本名プレイアカウントでまったく知らない女性からメッセージを受け取ったんですわ私。
フーアーユーとか思いながら開きましたらば、それが元彼の現在の彼女からのメッセージでして、なんか冒頭に

突然このようなメールをお送りする無礼をお許しください。

とか書いてあったぜ、びっくりした。驚きのあまりうっかりマイミクに追加してしまいそうになったりして、うおー危ない。
無礼と思うならやらなければいいんじゃないかしら、などとマリー・アントワネットの真似をして(でも日本語で)呟いてしまったのですが、まあそれはいいです。パンもお菓子もないから革命起こすんじゃコラア状態のフランス革命時の人民のように、彼女にもきっとナニカ理由があったのでしょう。知らんけど。
とりあえずそのときの私、元彼の現在の彼女がどんなひとか、好奇心というのがわいてしまいまして、彼女のミクシのプロフィール欄とか私つい読んじゃいました。いいじゃないの、人間だもの。
そしたらなんかプロフィールの「好きなアーティスト」欄に「某マリン・アーティスト、某アールヌーヴォーの巨匠、某恋愛小説家」とか書いてあったんですわ。


見栄と言われればソレまでですが、別れた相手に新しい相手が出来たときけば、「おめでとう」くらい言える人間になりたいな、という気持ちが私にはあったのですよ実は。だって元彼が不幸になっても私はいっこも得しないのだから、だったら人生で多少なりとも関わった人間として幸せを祈ったり祝ったりしたいじゃないすか。かっこつけたいのです。
そしたら……どうしようコレ。
某マリン・アーティストと某恋愛小説家が好きで、某巨匠芸術家と同列に扱う女性か……
少なくとも自分の友達の新しい彼女だったら、あまり素直に祝えないタイプだ……てゆーか、私の中の鼻につくスノビッシュな部分は今はっきりと
「うげえ、趣味わりい。一緒にされてる某巨匠芸術家が泣くわそんなん」
とか言い放ってしまいましたよ困った子ね。ひとさまの趣味にケチつけるんじゃありません。
でも某マリン・アーティストでしょ。
某マリン・アーティスト好きなら、ポスターとかじゃなくてちゃんと版画持っているかもしれないよね、数十万円のローン組んで買ったやつ。
そんで彼氏にも「我が家に一つ、ほんもののアートがあるって素敵じゃない?」とか購入をすすめるかもしれない。考えすぎかしら。
……「おめでとう」なんて、言えない。言うとしたら半笑いを浮かべながらのビミョウな表情にならざるを得ない。
これは私がその彼女に嫉妬しているからとかそんな問題じゃないと思う。
だってむしろ今、私の中に残っていた「未練」がじゅわっと蒸発したのを感じたもの。
某マリン・アーティスト好きの女と付き合うような男はいらねえよ、って鼻につくスノビッシュ女がまた吐き捨てた。


つーかさあ!
赤裸々本音トークするならばだな。
付き合う女は選んでくれないか頼むから。変なの選ぶんじゃねえ。迷惑だ。
君のミステイク(あ、言い切った)のおかげで
「私は彼氏が昔付き合っていた女性のこととか気にしないタイプですから、××さんの誕生日にサプライズパーティするんですけど、それに出席なさってくれませんか?」
とかいう理解不能メッセージがネットの海を介してやり取りされたりするんだぞ。
「誕生日おめでとう! そういえば今日は元彼女のシロイさんもいらっしゃってるのよ」
ってそりゃあ確かにすんごいサプライズだわな! ウン十万円の版画をローン組んで買ったら、後からそれは二束三文の価値しかないと聞かされたときと同じくらいのサプライズだよ! しかも種類まで同じだたぶん、どっちも気持ちをダークにさせるって意味において。それは一体どんなパーティだよ、悪意か、悪意によって開催されているのか? 君たち愛し合って付き合ってるんじゃないの、なんでそんな嫌がらせするの、それともそれすらも愛の形なの? てことは数十万の版画のローンも一種の愛であるわけですかそうですか。「愛」=「アート」? いやもう高尚過ぎてわかんないわ。


みたいなことが数ヶ月前の出来事でございます。
私はそのとき、ひとの感情を揺さぶるのがアーティストの条件であるならば、某マリン・アーティスト氏は、その能力にかけてはかなり一流なのではないかと思ったりもしたのですが、とりあえず私には彼のアートはいまだ理解できるようになっておらず、残念です。