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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

そろそろ夏だし季節モノ

幽霊なんていないとか全ては幻覚だとか、そういう考え方はものすごく健全だと思います。ビバ現代社会。科学ばんざい。ららら、私は科学の子。
ただね。


オカルトっぽい体験と言うのがすべて幻覚だとしても、幻覚を体験している最中はやっぱり怖いですよね。私の修行が足らないんでしょうけど、これは幻覚だとわかっていても、だからこそ一生懸命自分に「幻覚なんだから恐るるに足らず。幻覚! 幻覚! 幻覚ぅぅぅぅぅぅ!」と言い聞かせても、怖いものは怖いので怖いです。


私は高校時代しょっちゅう金縛りにあっていた時期があったのですが、あれが科学で説明のつく現象だと理解しているにもかかわらず恐怖を感じることはやめられませんでした。
「金縛りにあって動けない私の周りをぐるぐる歩く人」
「金縛りが解けた瞬間に聞こえた子どもの笑い声」
「金縛りを解くために右手を動かそうとした瞬間に『無駄だ』と言わんばかりに毛むくじゃらの男性の手が私の右手を押さえつけてきた」
金縛り中にはそれに付随して上記のような幻覚がしょっちゅう発生したわけですが、いずれも泣きたいくらい怖かった。


そうやって金縛りに何度となく遭っているうちに、自分の中で
「オカルト怖いランキング」
が作られるようになっていきます。
「うーん、身体の周りをぐるぐる歩く人も相当怖いけど、やっぱり子どもの笑い声のほうが怖いよねー。子どもって怖いわあ」
みたいなね。


そういえば、社会人になってから一度、
「一人で部屋の中心に背を向けて(つまり壁のほうを向いて)うとうとしていたら、突然部屋の真ん中に誰かが現れ、ぐるぐると部屋の中を歩きはじめた。少なくともそのような気配(足音、呼吸音、衣擦れの音など)を感じた。しばらくじっと息を詰めて様子をうかがっていたら(そのときは金縛りはなかった)、現れたときと同様に唐突にその気配は消えた」
ということがあったんですが、そのときも
「こ、怖い! 怖いよー、怖いよー落ち着けこれは幻覚だ……でも怖いよー、幻覚でも怖いんだからしょうがないじゃないか、この怖さの前では科学なんて無力だ! だから科学以外の何かにすがるしかない! こんなときは……ランキングだ、オカルト怖いランキングだよ。確かに怖いけどこれは、ランキングでいうとそれほど上位の怖さじゃないんじゃないか、子どもの声のほうが怖かったんじゃないかって、そこに気づくんだよ! うん、なんだ、そう考えるとたいしたことないな。我慢しよう」
みたいなことを考えました。


ランキング上位であることが判明して我慢できないという結論が出たらどうするつもりだったのか、我ながら謎ですが、とにかく思わぬところで役立ちました「オカルト怖いランキング」。作っておいてよかった、無駄じゃなかった「オカルト怖いランキング」。


このランキングはその後、メッセで大学の先輩と会話をすることによって、けっこうそれなりの形に仕上がりました。
現在のトップ5はこんなかんじです。


第五位
軍人。
特に私は軍人さんのゲートルを巻いた足が怖いです。これはまだ未体験。枕元で行進とかされたくないですよねホント。


第四位
死刑囚。
といっても現代ではなく、江戸時代とかのかんじで。友人の家で金縛りに遭い、粗末な着物を着てやせ細った無念そうな顔のひとを大勢目撃。翌日それを友人に報告すると「……実は、ここは昔刑場だったんだよ」とか言われることを想像するとそれだけで泣けます。


第三位
遊女。
友人の家で金縛りに遭い、長髪で着物姿のた若い女性を目撃。翌日それを友人に報告すると「……実は、ここは昔遊郭だったんだよ」とか言われることを想像するとそれだけで叫びだしそうです。


第二位
子ども。
子どもはとにかく怖いです。子どもの恐ろしさは異常です。笑っていても泣いていても怖いと思います。男の子でも女の子でも怖いです。これは子どもの笑い声だけを聞いたことがありますので、部分的に経験済みと言えるのかもしれません。嫌だ。


第一位
知人の生き霊。よく知っている人でもあまり知らない人でも怖いでしょうね。幻覚だと自分に言い聞かせつつも、その生き霊(とおぼしきもの)の本体とはちょっとずつ疎遠になったりしてしまいそうです。


というわけでトップ5まで出来た時点で
「これ以上詳細なランキングを作っても仕方ないから、ここまでにしよう」
と考えていたのですが、最近
「待てよ……ドッペルゲンガー現象ってものがあるよなそういえば。自分で自分を見るのは多分すんごく怖いぞ」
と気付いてしまったのです。
「夜中にトイレに行こうと思ってドアをがちゃっと開けると便座に腰を下ろした自分がいて、こっちを見てにやっと笑うの! ぎゃー、こええー! 赤丸付き急上昇決定だこれは。初登場で一位ってやつだ」


うーん、しまった。
これはランキングを見直す必要があります。
一位は「知人の生き霊」ではなく、「自分自身」です。ですから現在のトップ5が一つずつ下にずれることになります。


「あれ。困ったな。トップ6ランキングってなんか……半端だな。
仕方ない、オカルト怖い六大幻覚と言い換えてみても……やはり駄目だ。響きが間抜けだ。
ここはもうひとつオカルト怖いものを何か考えて、トップ7にしてみるとラッキーなかんじか。うーん、だけどやっぱそれはそれで半端かも。ならトップ10までいっとく?
いやーでもトップ10まで考えるのはけっこう大変というか骨が折れるよ困ったねこりゃ」
というわけで私は現在、隙あらば「オカルト怖いトップ10」を考えています。(他にやることないのかお前は)

現在ランク入りの候補としてあげられているものとしては

  • ペラペラ幽霊(人影の横に回るとペラペラに薄かった、という桜金造の怪談に出てくるやつ)
  • ちっちゃい人(小柄なひととかそういうレベルでなく、一寸法師レベルのひとが机の上をトコトコ歩いているとかそんなの。でも考えようによっては可愛いよな、ちっちゃいひと。怖くないかも?)
  • ひとりでドライブしながらふっと横を見ると助手席に座っている幽霊(便宜上幽霊という言葉を使っていますが、そういうのが嫌いなひとは幻覚という言葉に置き換えてください。たとえ幻覚でも隣に乗せた覚えのないひとがいたら怖いよね、ということで)
  • 生首(あ、この幻覚見たことある。笑っていたよ「にたあっ」て。怖いというよりびっくりした)
  • カーテンを開けるとそこにはたくさんの手が……!


みたいなかんじですかねえ。
うーん、やっぱりトップ10作るのは難しいです。
みなさんもなにか「私はこういうのがオカルト怖いと思う」みたいなものがありましたらお教え下さい。