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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

ぼくの美しいひとだから

シロイの実家にはヒメというメス猫(3歳)がいるのですが、彼女がたいそう可愛くてたまりません。ちなみに私がプロフィールで使っている写真はヒメの幼少のみぎりの頃のものです。
ヒメははっきり言って非常に器量よしで、稀なる美猫というか、たおやかな美女猫というか、もしも彼女が人間で、しかも江戸の世に生まれていたりしたら、そんで遊郭とかにいたら、必ず太夫だの花魁だのと呼ばれる地位までのぼりつめ、傾城だの傾国だのともてはやされたに違いない美貌の持ち主です。
自分で言いつつ、
「これは身びいきだな……冷静になれアタシ」
と思うのですが、もう冷静になんてなれない。それほど人の理性を奪い、狂わせる美形猫なんでした。
というか、たぶんもうこれ身びいきじゃないな。ヒメの美貌と愛くるしさは尋常じゃないもんな。世の中には自分の猫こそは世界一って思っている飼い主ばっかりだけど、しかしヒメこそが真の世界一よ。おまけに賢くて愛情深くて気高くて、そういう内面の美しさが思わず知らず外見にもにじみでちゃっているし、もう美貌だけじゃなく、トータルで世界一な猫と言っていいね!
……などと私が言いますと、周りの人間は大抵鼻で笑うのです。
「どう見ても思い切り激しく身びいきじゃないかシロイ」
とか言ってくれちゃってさあ。


ああくやしい、どうすれば彼らを納得させることができるだろう、と思っていたある日、なんとヒメからメールが届いたんですよ!
アカウントは私の父のものですが、どうやらヒメは父のアカウントを借りて、メールを送ってくれた模様。。ちょっとさすがにみなさんもここまで賢い猫が世に実在するなんて、想像すらしたことがなかったでしょう? 私はおそらく猫からのメールを受け取った世界で初めての人間であるはずです。
というわけで、以下にその記念すべきメールを公開いたします。みんな、ヒメの賢さに感涙にむせぶといいよ!

ケイキちゃん、ご本とおいしいものを送ってくれてありがとう。
でもわたしは本は読まないので、お父さんにあげます。
たべものは甘いものはダイエットによくないし、賞味期限切れのものもあるからお母さんとおばあちゃんにあげます。
おばあちゃんは食べ過ぎでお腹壊して朝からご飯も食べずに寝ていますよ。
塩鰤はしょっぱすぎるから躯に悪そうだし、お父さんにあげます。 といったわけでわたしのものはちっとも残りませんけど、ありがとうね。帰ってくるときは何かお願いね。
ヒメコ


すごいでしょ賢いでしょ、「体に悪そう」じゃなく、あえて「躯」という字を使うあたりがただ者じゃないかんじ、全開でしょう!?
この間はヒメのものは何も送ってあげられなくてごめんねごめんね、年末の帰省のときはヒメの大好きなくるめいわしを買って帰るからね。
というか賞味期限切れの食べ物を実家に送るなよ私。お詫びといってはなんですが、人間用には銀座あけぼのの洋あんずを買って帰ります。