今朝見た夢
街を歩いていたら、
「あ、ジョジョネタ女だ」
と見知らぬ若者に声をかけられる。
「何の話ですか?」
と聞き返すと、
「あんたこの間、友達とジョジョネタ引用しながら歩いていたよね? 笑えたから覚えていた」
と言われ、
「そんなことありました?」
と返しながらも心当たりがありすぎる。
それにしてもジョジョネタに反応する若者がいるのだから、現代日本も捨てたものじゃないわね、などと思っていると
「でもさー、なんでジョジョが好きなの? あの漫画つまんなくない?」
というショッキングな台詞が。
思わず怒髪天を衝く私。
「ジョジョは面白いよ。それがわからんやつはこの世の真理を知らん奴だ」
と主張する私と
「えー、あんなの好きって趣味悪い」
と斬って捨てる若者の討論はいつしか、書店での決戦へともつれこんでいく。
書店決戦ルール。
- 同じ書店でそれぞれが自分のオススメ漫画を最大三冊購入し、相手に読ませる。
- 読み終わったあと、より面白い漫画をチョイスできたほうが「漫画読みとして趣味が良い」ことになり、すなわちそいつの言ったことが正しいという結論になる。
今思い返せば、どこからつっこんでいいかわからないくらい、ツッコミどころの多すぎるルールですが、しかし熱い戦いってのは、えてしてそんなもんです。(そうか?)
「言っとくけど、おれは漫画詳しいよ? かなり面白いの知ってるよ?」
「いくらお前が優れた漫画読みだとしても、私にはかなわんさ」
捨て台詞を吐きながら戦士達が書店になだれこむ。
おのれの信じる面白い漫画をみつけるために。
私がまず一冊目の『百鬼夜行抄』の一巻を手にしたところで……
目が覚めました。
「なんつー夢だ」
夢の中の私、はっきり言ってちょう大人げない。クイーン・オブ・大人げない。
しかも現実で同じシチュエーションになったとき、同じ出来事が起こらないとは言い切れない気がする。
いずれにせよ、こんな大人はほんとだめだと思います。
もっと人生における漫画摂取量を減らしていったほうがいいのかもしれません。
ところで、決戦向けの三冊のラインナップ、みなさんならどうします?
「相手が名前すら聞いたことのない、まったく知らないのに強烈面白い漫画を読ませる」
「相手は当然びっくりする。『げえっ、世の中にはまだおれの知らない面白い漫画がまだまだ残っているのだ……それなのに自分が漫画通であると思いこんでいたなんて、おれは、おれはっ……! 井の中の蛙だ!!』と涙を流す。当然私は勝者となり、ジョジョが面白いことは確定」
「そこで私は若者に『顔を上げろ』と声をかけるべきであろう。『君だって私の知らないオモロ漫画をたくさん知っているはずだし、そういうの教えてよ。できれば貸してよ。なんならくれてもいいよ……それに井の中の蛙は確かに大海を知らなかったかもしれないが、だからといって海で通じなかったとは誰も言ってないだろう。自分の可能性を狭めるのは止せ』」
「まー、そうすれば当然相手は『ぎゃ、逆境ナイン?』と聞き返してくるから、力強く頷いて」
「リョータと花道のようにわかりあえばいい」
と考えた私は、対決相手が若い男子であったことから、今市子の『百鬼夜行抄』と、よしながふみの『大奥』なら向こうが存在を知っている可能性が低いからいいなあ、というところまで決めたんですけど、残り一冊をどうするか迷っていてー。
(舌の根も乾かぬうちに何を言うか現象)
……あれ。
ちょっと待て。コレもしかして初夢?
いくらなんでもコレが初夢はナシで! チェンジで!! テイクツーで!!!