私は以前から写真写りが悪く、そのことに悩まされていました。
「何この写真、ひっどい顔……そりゃあたしは確かに美女じゃないよ。認めるよ。だけど鏡に映っている顔はもうちょっとマシな気がするのにー。
ああーでももしかしたら、鏡じゃなくて写真のほうこそが真実なのかもしれないよ?
『鏡に映る顔はマシ』って思うのがそもそも勘違いなんだよ。自惚れがあたしを実際よりもマシなように思わせるだけで、写真の顔こそが真実なんじゃないの、たぶん。だから写真写りに文句をつける方が間違っている。これが酷く見えるのなら、そもそもあたし自身の顔が酷いってことよ」
みたいに自分に言い聞かせて、なんとか心のバランスをとるようになったのが、ここ数年のことでございます。
でもでも、そうやって私が自分で自分を納得させようと必死なのに、
「お前、こんな写真を履歴書に貼るなんて、面接以前に書類選考の段階で落とされるぞ」
と父に言われたり、
「うわあ、この顔は生活苦の果てに家族を三人保険金目当てに殺した女の顔だわ」
と免許証の写真を見た妹に言われたりもするんですわ。
あれ、じゃあやっぱり私、写真写り悪いの?
これってやっぱり解決すべき問題なのかなあ。悩むなあ。
写真写り悪いよりはいいほうが得しそうだよなあ。
ああ、私も奇跡の一枚が欲しい!
などと考えていたら、大学の先輩であるT斎藤さんから、こんな連絡が入りました。
以前ブログに「写真写りが悪い」という話を書いてたと思うんだけど
それを記事として書かせてくれんだろうか、、と思いまして。
・私にシロイの写真を撮らせてくれないでしょうか?
・でもって、それを「写真写りとは何か?」を考察する記事として書かせてもらえないでしょうか…??
なんとT斎藤さんはデイリーポータルZのライターさんをやっていたのですよ。
そんでまあ、私がネタの一つに選ばれたというワケです。
最初は写真写りの悪いヘボな顔の写真を撮りつつも、最後にはコツを掴んで見事な写真をなんとか撮って一本の記事を仕上げよう、とゆー試みです。
それにしても奇跡の一枚で騒がれるひとも世の中にはいるのに、あまりに写真写りが悪いという理由でネタになるひともいるんだね……しかもそれが自分なんだね……ほんと、人生は何が起こるかわかりません。
しかし、とにかく、これはひょっとしてすごくイイ話なんじゃない!?
私が長い間悩んでいた
「どうすれば綺麗な顔で写真に撮って貰えるの?」
という問題がこれをきっかけに解決するかもしれない?
つーわけで、T斎藤氏の依頼を快諾した私は、先週土曜日、斎藤氏と二人で写真写り改善委員会を開き、二人で悪戦苦闘しながら、写真写りの改善に努めました。
そんでその記事が明日の金曜、午前11時からデイリーポータルZに掲載される予定ですので、よかったらごらんになってください。
てか、私もまだその記事見ていないし、どんな写真が記事に使われるのか、ほとんど知らないのです。
本当にBADな写真がいっぱい出て来た。
(あれは本当に酷い。まるで嫌がらせのようだ。)
で、これを載せるべきか、載せないべきかで悩んでます。
載せれれば「本当に写真写りが悪いんだな」という説得力は出ると思うんだけど、しかしこれは本当に写真写りが悪いので、載せるに忍びないという思いもある。
なにこの超不安なメール。
でも私はネタのためなら身体を張る人間だから
ぜひ使って下さい。
と返信しちゃいましたぜ?
しかも更にその後受け取ったメールには、
さきほど原稿を書き終え、編集部に渡しました。(昼休みに)
却下されたりしなければ、明日の昼11時に掲載予定です。
おびえてお待ちください。
とか書いてあったのですよ奥様。
一体どんな記事と写真なんだよそれ。なんか怖いよ。
でももう後戻りはできません。だって原稿は渡されちゃったから。
つーわけで、残り約12時間。
怯えながら震えながら記事の公開を待つことになりそうです。
そんでその後
記事が公開されました。ので一応リンク貼っておきまする。
「デイリーポータルZ 写真写りとは何か」