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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

実践的護身研究その2〜それでも襲われたらどうするの編〜

その1はコチラ


どれほど注意してたって襲われるときは襲われるし、注意がどうこうの話じゃなくて、襲うやつが悪いんであって、被害者の方は決して自分を責めちゃいけませんよ、ということをまずは言っておきたいです。
あなたが夜道を一人歩きしているから襲ってもいいという理屈は、絶対にありません。丈の短いスカートをはいていたとか、ノースリーブだったとか、そういうことは絶対に襲ってもいい理由にはなりません。
それでも世の中にはそういう枝葉をほじくって「被害者にも落ち度があった」とか責める人間が絶対に出てきますが、そんなアホの言葉は出来れば無視しながら生きましょう。
「被害者にも落ち度があった」とか言うことは加害者を正当化して、被害者を更に苦しめる唾棄すべき行為なのに、そういうことを平気でできちゃう人間というのは、想像力と思いやりが足りないくそったれです。「自分には落ち度がないからあんな目に遭わずに済むはず」と思いたがっている臆病者です。実際には、どれほど落ち度のない生活をしていても、運が悪けりゃ酷い目に遭います。


さて。というところで、襲われた人間が戦う方法について、ちょっと考えてみましょう。
普通の女性が普通の男性と格闘すれば、まず絶対負けると思います。
女性が190センチ以上あって趣味はレスリング、男性は150センチしかなくて生粋のインドア派のもやしっ子とか、そういう状況なら話は変わってくるんでしょうけど。


じゃあどうするの、護身術でも習えっていうの、という話になりそうですが、それは違うと思います。
なんというか、それはハードルが高すぎます。がんばってやらなきゃいけないことというのは、面倒になってしまう。面倒になれば、「もういいや、やめよ」ってことになってしまう。そしたら結局、護身ポリシー全体が揺らいでしまいます。
がんばらずにできること、面倒にならないことならば、続けることが出来ます。そして続けることにこそ意味があるわけで、護身術はぜひ習わずに済ませましょう。いや、習ってもいいんだけど。


夜道を歩いていたら誰かに襲われたという状況下で、相手に格闘して勝つことを目指すのは意味がないわけで、あなたはとりあえず、逃げ切ればいいのです。
逃げるためのきっかけを作ればいいのです。


まず、襲われた瞬間に悲鳴をあげましょう。「火事だー」と叫ぶのがいいかも? 「助けて」と叫ぶと、悲鳴を聞きつけた人間がなんだかやばそうな気配を感じ取って、助けになんて来てくれない、というのはよく聞く話ですよねー。


あなたのハンドバッグがじゅうぶんに重い物であれば、それを思い切り振り回して相手の顔を殴りつけるというのも、悪くないですね。そのあとは一目散に走って逃げましょう。


私の経験では、相手が膝を曲げる瞬間を狙って膝頭を踏みつけるように蹴るというのもいいな、と思っています。
過去にこれが成功したときは、相手はほんの数秒ではありましたが、歩けなくなりました。
その隙に走って逃げましょう。
金的をねらえ、という話はよく出ますが、それはあまりにも誰もが思いつくことなので、男性だってそこをガードしようと考えることが多いそうです。


ちなみに、このブログに何回か登場しているH先生は、実は極真空手と柔道の双方が黒帯の猛者で(でも見た目は優男っぽい)、格闘技全般に詳しく、総合格闘技のジムにも通っていたりするのですが、以前彼には護身の方法を、いくつか教えて貰いました。


まず、格闘技を習って護身に役立てようと考えている方は、しばしば合気道を選びますが、H先生はこれはあまりおすすめしないそうです。
合気道ははっきり言って、難しいんですよ。相手の力を利用して投げるとかきめるというのは、とても難しい。柔よく剛を制すと言いますが、柔というのは大抵、剛よりも身につけるのが格段に難しいものなんです。
本当に合気道がうまくなれば、小柄で力の弱い女性でも、身体が大きくて力の強い男性に勝てるかもしれませんが、そのレベルに行き着くためには、とてつもない練習量が必要になります。
ですから逆にぼくは、空手やボクシングなどの、打撃系の格闘技を習うことをおすすめしたいですね。剛の技はなんといっても上達が早い。なかなか身に付かない柔の技より、上達した剛の技の方が、結局は役に立つ筈です。それに、上達が早いと練習が楽しくなります。練習が楽しければ、モチベーションも続きます。だからぼくは、格闘初心者はまず、打撃系に手をつけたほうがいいと思っているんです。
ある程度打撃系の格闘技で自信がついたあと、総合格闘技のジムなどに通って柔の技を身につけるのは、とてもいいことだと思います。ぼくは小柄な男ですが、相手が190センチのラガーマンであっても、マウントをとれればボコボコにできる自信があります。総合格闘技を習いましょう。
また、寝技というのは、対戦相手をひっくり返したりするので、ものすごく筋肉がつく。打撃系の格闘選手は、ジムでウエイトトレーニングをして筋肉をつけたりしますが、総合の選手は、そんなことをしなくても、寝技の練習をしているだけで、筋肉がどんどんついていったりします。それだけの運動量があるわけですから、ダイエットにもいいんじゃないですかね」


とはいえやはり、この文章を読んだ全ての女性が格闘技を習い始めるわけはありませんね。
それに、どんな格闘技を習っても、時間をかけなれば強くはなれません。
護身を目指す人間はとりあえず、強くなる前の今の自分だっても、戦いの局面で出来ることは何か、ということを考えなければなりません。
さっさと逃げるか、それができずに戦うしかないのなら、どうすればいいのか、ということが知りたいですよね。下手な抵抗は、相手の怒りを増すだけなんだから。


そこでH先生がおすすめしてくれたのは、以下の二つの方法です。

  1. 相手が自分に抱きついてきたら、目の前に相手の耳がくる可能性が高い。それを迷わず思い切り、渾身の力を込めて食いちぎる。
  2. 同じく、相手が自分に抱きついてきたら、相手の顔が自分に近づくことになる。そのとき相手の眼球を潰すつもりで、相手の目に親指を突き立てる。


どちらも想像しただけでおえっとなる方法ですね。
この攻撃は半端な結果で終われば、相手を必ず激怒させる結果になるでしょうから、実行の際にはきっちりと覚悟を決めましょう。相手の視力を生涯奪っても構わないという覚悟、自分が他人を傷つけても構わないという覚悟が必要です。
この方法を実行するならば、優しい気持ちは捨てましょう。


また、以前、本で読んだのですが、レイプされる寸前、相手がズボンをおろしたときに、むき出しになった睾丸を思い切り握りつぶすという方法もあるそうです。


耳を食いちぎるにせよ、眼球を潰すにせよ、睾丸を握りつぶすにせよ、一度抵抗をやめて、おとなしく従う様子を見せ、相手が安心して近づいてきたときに実行するのが吉かと思われます。


戦闘が長引けば、弱いモノが負けるのは必然です。
下手な抵抗は、強者の怒りを買うだけ、さらなる暴力の原因となるだけだったりします。
ならば一度で相手に致命的なダメージを与え、戦闘能力を奪おうというのが、これらの攻撃の目的です。


ただ、正直にいいますと、私はこの3つの方法、どれも実行できる気がしません。
相手がどれほど憎むべき人間で、自分がどれほど怒り狂っていても、できるとは思えない。暴力に対する禁忌というものが、心の中に存在してしまっているからです。そもそもどんな極悪人であれ、ひとりの人間の生涯を変えるような傷を負わせる覚悟って、重いよなあ……それでもいざというときには情けを捨てて容赦なく行動したいですが、できないものはできない。
そんな人間はどうすればいいのか?


というわけで、暴力の禁忌に苦しめられている方のために、私は護身グッズの使用をおすすめします。
護身グッズというのは大抵、その場で相手に大きなダメージを与えても、生涯残るような傷や後遺症の原因になることがないように作られていますので、暴力に対する禁忌があるひとでも、使いやすいかもね、ということで。
では、次回の実践的護身研究は、護身グッズ編でいきましょう。