wHite_caKe

だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

憧れシチュエーション

しばらく前から憧れている大人らしい行動に「一人バー」ってやつがあります。
行きつけのバーに一人で入って、さっと飲んで、さっと出る。
なんつーか、大人らしくない? かっこよくない?


私は「女一人では入りづらい」と言われている、薄汚いラーメン屋や牛丼屋にも一人でずいずい入っていってしまう人間なのですが一人バーには、激しく憧れつつも、挑戦したことがありませんでした。
ところがある日友人が
「それは順位がおかしいよ。普通の女性にとっては、牛丼屋やラーメン屋のほうが、一人バーよりハードル高いよ。バーと牛丼屋とラーメン屋の全てを制していれば、どこでも一人で行けるひとってかんじがするけど、牛丼とラーメンが平気でバーが駄目っていうのは、シロイさんの頭のねじが多少狂い気味であることを、過不足無く表現している気がするよ」
と重大な指摘をしてくださいました。
というわけで私は、慌てて一人バーに挑戦してみたのですが。


その結果、私は生まれて初めて、
「? このお酒、頼んでないけど」
「あちらのお客さまからです」
っやつを経験してしまったんですよ奥様。


驚いて周囲を見回すと、趣味の良いスーツとタイを身に付けた男性が、カウンターの端から、
「今夜はお一人ですか?」
とほほ笑みながら、話し掛けてきました。
すごくベタだが、それゆえに破壊力のあるシチュエーション!
こんなこと本当にあるのか!
やってみるもんだね一人バー。ありがとう、友人よ、すべては君の指摘のおかげだ。
もうこれは、恋の予感ってやつなんじゃない?
フォーリンラブかも、クレイジーアバウチューかもよ!?



てなことにはならずー。
だってその男性は推定年齢50代後半くらいの総白髪の方なんですもの。
いくらなんでも恋に落ちるには年上すぎる……私とさほど年齢のかわらないお嬢様がいるそうで。
あと20歳若い方であってくだされば……私ももっと素直にときめいたかと思うのですが……
主な話題は寄席、すすめてくれた酒は森伊蔵とゆー渋さが戦いの年季でしょうか。
とりあえずたいへん楽しい夜でございましたよ。負け惜しみではございません。