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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

ルセロがいればそれでいい

ちょっと前の週末、私の胸がもっともときめいた瞬間の会話

「ねえ、どうする?」
彼はからかうように薄く笑いながら言いました。
「続けてもいいの? この先に進めば、君は辛い思いを味わうことになるかもしれないよ? 満たされぬ欲望で、眠れぬ夜を過ごすことになるからね……今夜一晩、安らかに眠りたいのなら、これからも平穏な日々を送りたいのなら、これが最後のチャンスだよ。ここで『止めて』と言わなければ、ぼくはこのまま続けてしまうから」


「今更何を」
私はため息をつきました。
「私はもうとっくに、引き返せない場所に来ているのよ? あなたが私をこんな風にしたの。だからそう、どうか続けて。お願いだから止めたりしないで」

ほんでまあ、事情説明

そんでこの会話がいついかなるシチュエーションでなされたものかというと、先々週末、つくば市で開催された「マーカ・テンドーマジックコンベンションinつくば」に特別ゲストとして出演なされたアルマンド・ルセロ師の演技を間近で見せて頂いたときのものなんです。(若干の脚色あり。だけど若干)
舞台上にあげられた観客が私で、「彼」つーのはルセロ師です。
マジックわからないひとにはわからない話題でごめんなさい。


私はルセロ師の演技がめちゃめちゃ見たくてしょうがなかったので、かなり強引にごり押しして、
「英語の話せる女性のお客様はいらっしゃいませんか?」
と司会の方が尋ねたとき、
「はい! はい! I can speak English!!!!!!!」
と大声で叫びながら手をあげたんですよ。
いろんな方のチャンスを奪ってしまい、後から
「ずるいずるい」
とみんなに言われましたけど、悔いはありません。
ルセロのためなら、ずるい女になってもかまわないと思ったんだものアタシ。


でも小心者だから、
「この先を続けると、君はものすごく驚いて、不思議がって、しかも全然わからないから、苛々して眠れなくなるけど、それでいいの?」
みたいなことをルセロ師が尋ねてきたとき、ただ”Yes.”と答えればいいのに、つい
「ワタシ英語シャベレマス」
と言ったのは嘘ではないんです的に少しがんばって答えたので、上記のような会話になったってゆー。


しかしその後
「ルセロを間近で見るなんて、運を使いすぎですよ。それだけ運を使うと、この先きつい人生になりますぜ? 婚期も更に遅れるかも」
と言われました。
そして私は次の瞬間、
「別にいいもん、ルセロをみるためなら、一生独身でいいんだもん」
と断言してしまいました。


そういえば私は昔、H先生に
「シロイさん、空手の板割りやりたいんですか? 教えてあげますよ……そんなことすると婚期は遅れると思いますけど」
と言われた時も、
「別にいい。板を割れることのほうが、結婚より大事だから」
と答えてしまったなあ。
(しかし結局、その後日程が合わず、板割りは教えて貰ずじまい)


運とかそういう問題ではなく、結婚よりも板割りやルセロが簡単に優先順位の上に来てしまう私のパーソナリティに、婚期遅れの秘密が隠されているのかもしれません。