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だらだら書きますので、だらだら読んでもらえるとありがたく。

尼志願

私の思考回路は「何かというと極端な方向に走りがち」と言われるのですが、それを認めた上で、私は尼になりたいと今痛烈に思っています。
とゆーかたぶん、似たようなこと考えている人間は、きっと他にも居るはずだ!


私が実行しようと思っているのは、とりあえず剃髪とかしないで、俗世間で暮らしつつも「精神的には尼を目指しています」と公言する方法。
それがいかにメリットのある行為か、これから説明いたしますので、「いいねえ」と思ったあなたや貴方や貴女やアナタ。
一緒に尼志願者になりましょう。お仲間ボシュウ中なのです。
男性の場合は、僧侶志願者でお仲間を募ると良いかと思いますよ。


たとえば
「彼氏とか欲しくないの?」
とかいう質問に、尼はもう悩まされなくていいのですよ!
「要りませぬ。私は尼でございますゆえ」
うわあ、すっきり。気持ちいいくらい綺麗さっぱり。すがすがしいよ、その心境!


「好みのタイプは?」
「尼にはそのようなものはございませぬ。強いて言うならば御仏の心に沿う方、でございましょうか」


「合コン行こうよ。メンツ足りなくて」
「尼はそのような場に参加するべきではありませぬ。皆様でご存分にお楽しみくださいませ」


「デートしましょう、出かけましょう」
ご無体な……応じられぬことがわかっている尼をお誘いになるのは、おやめくださいませ」


「結婚まだ?」
「尼ですから、これからも結婚はいたしませぬ」


「なんでおれの誘いを断るの? おれのこと避けてない?」
「尼でございますゆえ、私はすべての殿方を避けておりまする。そのような深読みをなさるのは、おやめください」


「つきあって」
「この身は既に御仏に捧げております」


「君って、女子力低いよね」
「尼にはそのようなものは必要ないのでございます。ご理解くださいませ」


「彼氏いないの、寂しくない?」
「修行が足りぬ故にもたらされるそのような感情に、身を任せたいとは思いませぬ」


「モテないでしょ、それじゃ」
「尼がモテることのほうがむしろ問題でございますゆえ、私はこの状態に満足しておりまする」


「もっとさあ、こういうふうにしてくれれば、けっこうおれの好みなんだけどなあ、モテると思うのになあ」
「私が沿うべきは御仏の心であって、あなたさまをはじめとする殿方の心ではございませぬ。わきまえてくださいませ」


どうですか尼ライフ。
ごちゃごちゃ面倒くさい質問だの要求だの全て、「尼でございますから」で切り捨てられるこの便利さ。
モテたいとか、モテろとか、モテない女である君ってどうなのとか、その手の圧力は全部これでナシにできます!
鈍感でも雰囲気クラッシャーでも、異性として常にノーカウントされる女であってもいいんだ、尼になった私は!
だって尼だもん。尼ならそのほうがいいんだもん。尼最高。あーラクだ。


などという考えは、真剣な信仰心をお持ちの方のお気に障るものでございましょうか。
そうですよね、ホンモノの尼さんと、面倒を避けるためのニセ尼を一緒にするわけにはいかないし……なにか良い表現があるといいんですけど。準出家者とか、準尼とか。
とりあえず、この瞬間、わたくしの胸は申し訳ないという気持ちで満たされておりますゆえ、修行の一環として、今日は冷水シャワーを浴びてみようかと思います。




ああっ、断食道場の近くの寺で売っていた写経セットを買って帰ればよかった。